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ドラえもん(テレビ朝日) ドラえもん 2020年4月~20年6月 共通事項 放送時間…土曜17 00~17 30 固定スポンサー M(McDonald s) 小学館 朝日新聞 2020年4月4日 0’30”…戸田建設、M(McDonald’s)、小学館、朝日新聞、Hotto Motto、SEiBAN、SoftBank 2020年4月11日 0’30”…SoftBank、朝日新聞、Hotto Motto、SEiBAN、小学館、戸田建設、M(McDonald’s) 2020年4月25日 0’30”…Hotto Motto、SEiBAN、SoftBank、朝日新聞、戸田建設、M(McDonald’s・CM=AC JAPAN)、小学館 2020年5月2日 0’30”…小学館、タカラトミー、M(McDonald’s)、朝日新聞、Hotto Motto、SEiBAN、SoftBank 2020年5月9日 0’30”…SoftBank、朝日新聞、Hotto Motto、SEiBAN、M(McDonald’s)、小学館、タカラトミー 2020年5月16日 0’30”…タカラトミー、M(McDonald’s・0’15”=AC JAPAN)、小学館、SEiBAN、SoftBank、朝日新聞、Hotto Motto 2020年5月23日 0’30”…朝日新聞、Hotto Motto、SEiBAN、SoftBank、小学館、タカラトミー、M(McDonald’s) 2020年5月30日 0’30”…M(McDonald’s)、小学館、タカラトミー、SoftBank、朝日新聞、Hotto Motto、SEiBAN 2020年6月6日 0’30”…SEiBAN、SoftBank、朝日新聞、戸田建設、タカラトミー、M(McDonald’s)、小学館
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ドラえもん・のび太のポケモンストーリー@wiki のび太・ドラえもん・ジャイアン・スネ夫・しずか・出木杉 今、この6人のポケモンの世界での冒険が始まる… ここはポケモン×ドラえもんの小説作品まとめサイトです。 重要なお知らせ 当wikiは管理者不在の為、移転致しました。 移転先はこちら ドラえもん・のび太のポケモン小説@wiki これからも、ドラえもん・のび太のポケモン小説をよろしくお願いします。 新wiki完成しました。 こちらからどうぞ ドラポケスレ・現行スレ一覧 外伝現行スレ テンプレ(ルール) ドラえもん・のび太のポケモン小説投下スレin避難所 バーボン(雑談)現行スレ テンプレ(ルール) ドラえもん・のび太のポケモン小説バーボンin避難所 これ以前の過去スレ一覧はこちら ※一部過去ログが読めるスレもあります。 ドラーモン ◆Op1e.m5muw 出来杉 ◆zK1NnKGOB. キョーコ ◆zK1NnKGOB. DPでも書こうか ◆ePxtyQg3Mk ドラーモン作大長編 ◆xqjbtxNofI ジャイアン ◆8c/Sw4f94s DPその2 ◆DEbhPuREDk ドラミ ◆WFpmBdSaYs ミュウ ◆cAII3gBk5. ポケモンとのび太とノートと ◆C1aEnJaUS2 金銀物語 ◆AoT8KYCnWo ドラAAモン ◆0oe33Tyq22 新カントー物語 ◆Tq6F3QrRYQ ルビー ◆ChfQmyJ5GM パパドラ ◆MFxUPJ8XuQ 出木杉の未来大冒険 ◆dqVzDvT5pM 携帯獣 ◆LJ35tJImvc ギンガ ◆pXSMZkovvI ワタリ ◆xim1fQsDHI 虹色 ◆9i43zxbeXs ただの金銀のようだ ◆OgMOWRDE.s トレーナー ◆e0ecEtFYBA のび太の冒険活劇 ◆lbNRv1fVMg セカンド ◆AX.L.nmoTY 引きこもり ◆Bm82Mk3J2Y フェイル ◆Q43ANlifNA コンピューターおばあちゃん ◆qd1EkoaKMw 主役のいない冒険記 ◆MqBGA3ICnc トキワ英雄伝説 ◆eNlSemdwK6 ノビタ ◆UIEMKhGpfE 最終兵器ヒトカゲ ◆9u2muKti1U 電脳戦士のび太 ◆.X.MoxXWng イエロウ ◆sjbzPkrRho 使い手◆AiLK4Yq51w 塔 ◆pHJKeLFLEw シンオウ冒険譚 ◆AoT8KYCnWo 各作者の紹介文はこちら 作者のイメージ画像はこちら 小説執筆の参考資料 自由に編集可能なページ一覧 関連スレ・リンク 避難所(2ch外部掲示板・作品投下・投票企画など) 避難所 携帯入り口 ドラえもん・のび太のポケモン小説専用・ロッカールーム(雑談・チャット部屋) AA作品スレ(リターンズ) 短編SS保存・投下用スレ(スレ違い気味SS等の投下及び保存) 仮面ライダーがポケモントレーナーだったら(まとめwiki) ポケモン関係SS・小説総合まとめ@wiki(1乙SS保管) 総訪問者数 - 人 今日の訪問者数 - 人 昨日の訪問者数 - 人 更新履歴 取得中です。 更新履歴(過去50) wiki設立 2006年12月02日 まとめの人◆7fEvVKBvYo (お手伝い◆p35vJgILAU) (お手伝いその2◆OVcEruNBe6) wikiのQRコード
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刃はあばら骨を潜り抜けるように深々と刺さった。 「ああ、やっと終った。じゃあね」 行なった行為とは裏腹に朝倉はその見た目通りの幼い仕草で手を振ると、『情報連結解除』と呟き、崩れ始めた。 わずかに唇を曲げたその顔には達成感すら浮かばせている。 ふざけるな! 俺のそんな叫びはか弱く喉を震わせて、血の塊とともに吐き出された。 胸や腹の筋肉が勝手に痙攣を始めて、立っていることさえもままならなくなった俺は、その場にぺたりと座り込んだ。 消える前に一発ぶん殴ってやろう。 そんな思いだけで無理矢理に顔を上げた視線の先にはすでに朝倉涼子の姿はなかった。さらさらと朝倉の残滓だけが、ゆっくり風に流されていく。 宇宙人って奴はどうしてこうも自分勝手なのかね。 「キョン、今のなに!? キョン!」 一部始終を呆然と見ていたハルヒは思い出したように、俺の肩を掴んで振った。 やめろ。痛いだろうが。 やはり、口からは声の代わりに鮮血が溢れる。 「キョン! キョン!」 「涼宮さん、やめて下さい! 動かしてはいけません!」 古泉のにハルヒは素直に従ったが、それでも俺の肩を握る手は離さなかった。 「今から胸のナイフを抜きます。涼宮さんと朝比奈さんは出ていって下さい」 「嫌よ! あたしも手伝うわ」 ハルヒはその提案を拒否してから手に力を込めた。 「出ていって下さい!」 いつもイエスマンだった古泉が叫んだ。 それでもハルヒは出て行こうとはしなかったが、 「一刻の猶予もないんです! 出ていって下さい!」 古泉の怒号のような叫びにとうとう屈し、どこでもドアから外へと出ていった。 古泉がゆっくりとドアを閉じる。 しばらくして再びドアが開かれてから一番に駆け込んできたのはハルヒだった。 自分で自分を抓ったのか、涙のスジを浮かべた頬は腫れていてどこかむくれっ面のように見える。 「キョン! キョン!」 ハルヒの沈痛な叫びが、ぼんやりとした俺の頭の中に響く。 「できるだけの処置はしましたが……もう、長くは……」 と、古泉が目に涙を浮かべて呟くように言うと、 「ドラえもん! お願い、何とかしてキョンを助けて!」 ハルヒはドラえもんに詰め寄った。 「無理だよ……人の生死には関われない」 聞いたこともないような苦しげな声だった。 「嘘よ!」 「人の生死に関わるような道具はプロテクトがかかる。だから……ごめん」 「そんな……」 ドラえもんの言葉にハルヒはへたへたと座り込む。 「キョン君! キョン君!」 青ざめた表情の朝比奈さんが俺にすがりつくように叫んだ。 長門とドラえもんだけは、迫りくるその時への心構えをするように立ち尽くしている。 「……ハルヒ」 俺の口から自分の名前が出たのを聞いてハルヒは立ち上がった。 「何? キョン、苦しいの?」 俺は朦朧とする意識の中で、少しの逡巡をしてから、 「ハルヒ……こんな時だけど……いや、こんな時だから言いたい……」 と呟くと、ハルヒは俺の手を包むようにどこまでも優しく掴んだ。 「俺……お前のこと……」 弱々しい俺の言葉を聞き取ろうとハルヒの顔が間近に迫り、涙がいくスジも頬へと滴り落ちた。 「好きだった」 「……バカ」 ハルヒはこの一年間の中で一番複雑な表情を浮かべてそう呟いた。 ふとハルヒに握られた手から力が抜ける。 「キョン!? ねえ、キョン起きて! ねえ、ねえ!」 「キョン君!? キョン君!」 壮絶な二人の叫びが部室に木霊して、世界が浮き上るような感覚に囚われる。 「始まりました」 古泉がそう呟くと、ハルヒが俺の上に倒れ伏せた。 泣き疲れたようなハルヒのあどけない寝顔が俺に罪悪感を喚起させる。 しかし、今の俺たちにはやらねばならんことがある。 俺は立ち上がってハルヒを抱えると、どこでもドアへと歩みよった。 ――――― ドアを閉じた古泉の表情は先ほどとうってかわったように明るかった。 酸欠状態ではっきりしない頭で古泉の急変の理由を考えたがちっとも要領を得ない。 「ちょっと痛いですが、我慢して下さい」 そう言うなり古泉は無造作に地面に刺さった杭を抜くかの如く、俺の胸に刺さったナイフを抜いた。 悲鳴とともに吐血した俺に布のようなものが被せられると、嘘のように痛みが引いていった。 「もう大丈夫ですか?」 「たぶん」 誰もいない空間からドラえもんの声がして、風呂敷が宙を踊った。 「もう隠れなくて大丈夫ですよ」 それを受けて、瞬いた間に石ころ帽子を手に持ったドラえもんが姿を現した。 タイム風呂敷か、と呟いても血が込み上げてくることはなかった。どうやら、傷の方は回復したらしい。 「あなたが朝倉涼子に刺されたときはどうしようかと思いましたよ」 そう言って肩をすくめた古泉の面はいつものニヤけた面だった。 何を企んでるんだ。 そうでもなければ、こいつがイエスマンの仮面を脱ぎ捨ててまでハルヒを遠ざける理由はない。 「あまり長くては怪しまれますから、手短に話します」 ああ、そうしろ。ただし、つまらん理由だったらぶん殴るぞ。危うく死にかけたんだしな。 「肺に穴が開いただけですから、後数十分はもったと思いますが」 じゃあ、どれだけもつかお前の身体で試してやろうか。 「冗談はさておき、本題に入ります。さっきあなたが刺された時、この“鏡面世界”が揺らいだのが分かりましたか?」 刺されている最中にそんなことに気付く奴がいるのか。 「それはそうでしょうね。しかし、その揺らぎは大したものではありませんでした」 なぜだか分かりますか、とでも言いたげだが知るわけがねえだろ。 「この作戦の発案者とは思えない発言ですね。作戦の根幹を思い出して下さい。これは涼宮さんの夢という設定の元に行われている舞台なんですよ。ですから、それをいまだ疑っていない涼宮さんも貴方が死ぬとは思っていません」 ハルヒはまだこれが夢だと信じてたのか。 「ええ。しかし、それを崩す方法があります。それは」 と古泉はわざとのように一拍空けてから、 「あなたの死です」 ちょっと待て。俺の死ってどういうことだ。 「いえ、死んだフリで結構です」 だから、なぜ死んだフリをしなければならん。 「あなたの死により、涼宮さんはこの“鏡面世界”の夢から早く目覚めたいと願うでしょう。そうすれば必ずこの世界は揺らぎ、崩壊を始めるはずです」 俺はまったく話が掴めず、腹が立ってきた。 「崩壊させてどうなる」 「ドラえもん君の帰る道が開かれます」 つまり、俺がくたばったフリをすることでハルヒがこんな夢なら覚めちまえ、と思えばドラえもんが帰れるってことか。 「そういうことです」 古泉はにやりと笑ってから、 「ここで一つ演出家としての提案なんですが」 そう言って俺の耳元で囁いた。 ――――― 古泉の提案が成功したらしく、地震のような揺れが続く。 突然立ち上がった死人をほうけたように見つめる朝比奈さんはドラえもんに任せた。 俺は古泉によって眠らされたハルヒを抱えたまま、自宅を思い浮かべてからどこでもドアを開いた。 しかし、その向こう側には俺の部屋ではなく文芸部兼SOS団の部室の延長だった。 どうしてだ? 「この空間の座標は非常に不安定」 理由は知ったこっちゃないが、どこでもドアが使えなくなるのは予想外だ。 「タケコプターでいくしかありませんね」 どうやら迷っている暇はないようだ。断続的な地震の中でグラウンドが陥没していく。 頭にタケコプターを乗っけた俺はハルヒを抱えて飛び立った。 建物が次々と飲み込まれていく中で、俺の自宅は奇跡的に無事だった。 屋根が一部半壊しているのはハルヒの破壊活動のせいだろう。 窓を叩き割ってから侵入を果たした俺たちは、ひきっ放しにされていたお座敷釣り堀から元の世界へと戻った。 「長門さん、次元の歪みはありますか?」 長門はこくんとうなづいて、俺の机の引き出しを指示した。 あの不思議空間か。 俺は開け放った引き出しにドラえもんを押し込むと、 「後は分かるか?」 「大丈夫。動いてるよ」 タイムマシーンがゆっくりと進みだした。 「いつか、また会おう」 「断る。二度と会わん」 ドラえもんは妙な笑い声をあげて真っ暗な空間へと吸い込まれていった。 引き出しを一度閉めてからまた開くと、そこにはいつしか使われなくなった文房具たちがひしめくただの引き出しになっていた。 それを見て俺は机に背を預けるように座り込んだ。 流石に今日はいろいろありすぎた。 ドラえもんが現れるわ、ハルヒと朝比奈さんは巨大化するわ、過去の長門には蹴られるわ、朝倉には殺されかけるわ…………あっ。 俺は気付くとポケットにあったものを取り出していた。 それは白い布性の袋。そう、スペアポケットだ。 俺はそれを投げ捨ててから、ハルヒを見やった。 俺のベッドで完全に寝ているにも関わらず、その閉じられた目からは止めどなく涙が流れている。 SOS団の目的は、未来人や宇宙人、超能力者を探し出して一緒に遊ぶことだ。 ただし、どうやらそこには一つ付け足さなければいけない単語があるようだ。 “SOS団のみんなで”と。 「キョン君電話ー」 子機と夜行性にも関わらず朝から起こされ不機嫌そうなシャミセンを抱えた妹が扉を開いた。 窓の外でちゅんちゅんと鳥が命がけの縄張り争いを敢行している。時刻は六時半。 あれから朝比奈さんに理由を説明してから、眠るハルヒをスペアポケットに唯一入っていたどこでもドアで家まで送り届け、解散したのが五時を回っていた。 そこから血まみれの服を処分し、一息ついて朝風呂に入ったところだ。 危うく風呂場で眠りかけていたのだから感謝すべきか、こんな時間に電話してきたことを非難すべきか悩むところだが、昨日から一睡もしていない頭では判断つきかねるので俺は電話に出た。 『…………』 「長門か?」 『そう』 当ててしまった。成長というべきなんだろうか。 しかし、長門とは一番最後に別れた。どこでもドアを調べたいとか言って持って帰っていったはずだがなんかあったのだろうか。 『そう。できればすぐに私の家に来て』 長門からの電話も初めてだし、呼び出されたのも初めてだ。 あの長門が呼び出すってことは余程不味いことが起きたに違いない。 俺は分かった、とだけ言ってから電話を切った。 身体を拭いてから、服を身に着けて家から出ようとした刹那、今度は携帯が鳴った。 『もしもし。キョン君、あたしです』 「朝比奈さんですか」 この人には未来が助かったには助かったが嘘をついてしまった。その気まずさから次の言葉が中々出ない。 『昨日のことならちょっとびっくりしましたけど、気にしてませんよ』 「はぁ……それじゃなにかあったんですか?」 朝比奈さんは一呼吸置いてから、 「ええっと、指令が二枚きました」 助けて貰ったそうそう指令とは恐れいる図太さだ。 「……それで、一枚目を空けたらキョン君と人気のない場所で二枚目を開けよと、書いてあったんです。キョン君、今からお暇ですか?」 長門のところに呼び出されているんですが。 「えっ?長門さんがですか?……じゃあ、あたし長門さんの家の下で待ってますから終わったら来て下さい」 電話が切られてから、俺は自転車を漕ぎだした。 その道すがら指令をあれこれ考えたのだが、結論の出ないまま長門のマンションについた。 インターフォンを押すと、 『入って』 とだけ呟かれた。 言われるがままに長門の部屋に入る。 今度は、過去の長門も大量のネズミもいませんようにと願ったのは通じたようで、ぽつんとたたずむ玄関にたたずむ長門が出迎えてくれた。 「何があったんだ?」 「これ」 長門はそう言うと、俺の手に金属の玉を二つ繋げたようなものを渡した。 これは、どこでもドアのノブじゃないか。 「そう」 「どういうことだ?」 「分解中に内包されていた次元短縮装置が崩壊した」 壊れたってことか。 そう呟いた俺は登校が楽になるとか、偶然を装って朝比奈さんの禁則事項的光景を見るとかそんなことを嘆く言葉よりも早く、 「大丈夫なのか?」 と尋ねていた。 長門はこくんとうなづいてから、 「ごめんなさい」 と言ったような気がする。 それ以上何も話すことがなくなり、どこでもドアと引き換えに宇宙人の謝罪とそのノブを得た俺は長門宅を後にした。その足で近くにある公園によると、すでに到着していた朝比奈さんが手を振っているのが見えた。 隣りのベンチに腰掛けてから、朝比奈さんはおもむろに茶封筒を取り出して神妙な面持ちで封を切った。 ふぁさりとルーズリーフに幾何学的な模様が一行書いてあるのみの指令書を見た朝比奈さんの顔が真っ赤に染まった。翻訳コンニャクの効果がいまだ残っていた俺にもその内容を伺い知ることができた。 「キョ、キョン君!」 そう叫んだ朝比奈さんの声は裏返っていた。 「はあ。指令書にはなんて?」 分かってはいるが目の錯覚という可能性も捨て切れずに張本人に尋ねてみた。 「め、目をつむって下さい」 ぶっ倒れそうな朝比奈さんの言動から察するに俺の予想は的中したようだ。 俺は期待感から胸だけでなく鼻の穴まで広げないように細心の注意を払ってから目をつむった。 ゆっくりと朝比奈さんの顔が近寄ってきて、なんとも言いがたい香りが立ち込めた。例えるなら、日光を沢山吸い込んだふかふかのクッションのような……… ちゅっと小鳥が雛に餌をやるように、わずかに唇と唇が触れた。 「し、指令は終ったからあ、あたしはこれで……」 “あなたの横にいる男にキスせよ”という指令を完遂した朝比奈さんはカクカクとロボットのような歩き方をして去っていった。 刺されもしたがこれはこれで役得かもしれん。 俺は恐らく薄気味悪い笑顔を浮かべながらむにむにと自分の唇を撫でまわしていると、またもや俺の携帯電話が鳴りやがった。 名前だけ見て古泉だったら切ると心に決めて、表示された名前を見た。 涼宮ハルヒ。 出た場合と出ない場合を想定してから、俺は電話に出た。 『キョン! 大丈夫?』 「なにがだ?」 『あんた刺され……えっ? えっ?』 ガサゴソと衣擦れする音が響いてから、 『な、なんでもないわ』 起きてから俺の姿が見つからず電話してから、夢だったと気付いたってところか。 「なんだ夢でも見たのか?」 『違うわよ! えっと、そう。今日、十時からミーティングするわ! 遅れたら罰金だからね』 切電音が虚しく響く。 俺は藪をつついて水爆が出てきたような気分を味わってから時計を見やった。 時刻は八時に迫ろうかというところだ。 自宅に帰り着いた俺は何をすべきなんだろうか。 今から行くのはバカというものだし、寝ると確実に日中は起きる自身がない。 そう思いながらベッドに座り込むと、ポケットの中身に気付いた。 そう言えばドアがなんか緩い。これ、合うのかな。 工具箱を持ってきてネジを緩ませてから、それをノブのあった場所にあててみた。 ぴったりと合致した。 二三のネジで固定してから具合を確かめると緩みもなくハマる。 それをつけるのに俺が不器用なせいもあって出発するのに丁度よい時刻になっていた。 俺はどこでもドアと化した扉を開くと、頼んでもないのに不思議が舞い込んでくる世界へと飛び出した。 俺の部屋だけは普通の空間であってくれ、と願いながら。 おわり
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一人の少年がのび太の家へ向かっていた。 彼はの名前は暁 遊(あかつき ゆう)、のび太の通う小学校へ転校してきた転校生だ。 最初はクラスに馴染むことができなかったが今ではちゃんとのび太達の友達になっていた。 彼はのび太から のび太 「今から僕の家に来て!!」 と一方的な呼び出しを受けて今、のび太の家に向かっている。 遊 「のび太の奴……何の用だ?」 のび太の家に到着した。 遊 「おじゃましまーす」 のび太ママ 「あらあら、いらっしゃい」 のび太のママが出迎えてくれた。 玄関を見ると他にもたくさんの靴が並んでおり、遊以外も呼ばれている事はわかった。 階段を上がりふすまをあけると のび太、ドラえもん、スネ夫、しずか、出来杉、ジャイアンの六人がのび太の部屋で座っていた。 ジャイアン 「おい!!遊!!遅いぞ!!」 遊 「悪い悪い」 こちらで遊を叱りつけている体格のいい少年ジャイアン、かなり強引な性格で喧嘩が強いガキ大将 ドラえもん 「やあ、遊君いらっしゃい」 遊 「ああ」 みんなご存知青いタヌキ(ネコ)こと未来のロボットドラえもん のび太 「待ってたよ!!」 こちらのメガネの少年のび太、居眠りと射撃の天才でテスト0点記録更新中 出来杉 「それじゃドラえもん皆もそろった事だしそろそろ説明してよ。」 こちらの少年、出来杉は勉強、スポーツなんでもできる最強小学生 遊 「なんだ、お前らも聞いてなかったのか?」 しずか 「ええ、のび太さんに呼ばれて……」 こちらはドラえもんメンバーの紅一点しずかちゃん 出来杉と同じくらい勉強もできる。のび太の憧れ ドラえもん 「それじゃ、発表するよ……なんと!!」 のび太 「ポケモンの世界で冒険が出来ます!!」 全員 「……………」 一瞬だけ全員の時間が止まった。 遊 「……マジか?」 ドラえもん 「もちろん!!」 ドラえもんが自信満々に 頭を縦に振った。 ポケモン、のび太達の間ではやっているゲームの事だ ジャイアン 「よっしゃー!!」 ジャイアンが歓喜の雄叫びをあげた。 ドラえもん 「このポケモンワールドプレイを使えばポケモンの世界へひとっ飛び!!」 のび太 「ポケモンの世界に行きたいかー!?」 全員 「オッー!!」 ドラえもん 「スイッチオン!!」 ドラえもんが機械のスイッチを押すと全員は光につつまれた。 次へ
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第四話「DORAの奇妙な冒険~満喫でJOJOを一気読みしました」 「なんてろくでもないサブタイだ!それはともかくのび太くん、大丈夫!?」 ぶっ飛ばされたのび太の元に駆け寄り、心配そうに声をかけるドラえもん。 「だ、大丈夫…だけど、ドラえもん。あの子たち、本気でぼくたちを殺す気だよ。見てよ、あの目を…養豚場の豚でも 見るかのように冷たい目…残酷な目だよ。『可哀想だけど明日の朝にはお肉屋に並ぶ運命なのね』ってかんじの!」 「そりゃいい例えだね」 ティスはのび太を見下ろし、嘲笑う。 「まあともかくね…ギガゾンビ様に逆らうってのはあたいたちとしては<メチャ許せんよなぁぁ!>ってわけなのさ。 さっきも言った通り、あんたたちには気の毒だけど、死んでもらうよ」 ティスとデスピニス、そしてラリアー。彼らは三者三様の威圧感を持って、のび太の前に立ちはだかった。 「ううっ…凄い殺気だ!まるでケツの穴にツララを突っ込まれた気分だ…」 少々お下品な例えでびびるのび太。 「今!ためらいもなくあんたを惨殺処刑したげるよ!」 「―――待て!」 だがのび太とティスたちの間に、割って入る者たちがいた。アジャセ率いる鬼族の面々だ。 「事情はよく分からないが…彼らは先ほど我々を救ってくれた者たちだ。その敵だというのならば…我ら鬼族一同、 容赦せん!」 「あ、アジャセさん…かっこいい…!」 先ほど出会ったばかりの自分たちのためにここまで言ってくれるアジャセに感激するドラえもんだった。 「よっ大統領!つーわけで、後はお願いしますということで…」 そして混ぜっ返すのび太。既にこの場を鬼の皆さんに任せる気満々だ。実に他力本願である。 「はっ…まあいいや。どの道ギガゾンビ様に逆らう奴らは全滅させる予定なんだからね。順番が変わろうが、大した 問題じゃないよ」 「…私たちは、ギガゾンビ様の敵を排除するだけです」 「申し訳ありませんが―――皆さん、死んでいただきます」 ジリジリと近づく三人。対するのび太たちは彼らを迎え撃つため、全身に緊張感を漲らせる。 「お待ち下さい!」 いきなり四人の鬼が飛び出してきた。ビックリする一同の前で、彼らは言い放った。 「私は銀の鬼!」 「金の鬼!」 「パールの鬼!」 「そして金銀パールプレゼントの鬼!」 「ファミコン版初代桃伝かよ!」 のび太は分かり辛いツッコミをかました。だがそれに構わず銀の鬼がまず口を開く。 「皆様方が出るまでもありません!ここは私たちにお任せを!」 どう考えてもお任せできないセリフを吐いた!そして金の鬼! 「敵はたかだか子供が三人!心配はいりませぬ!」 相手を過小評価し始めた!さらにパールの鬼! 「ここらでお遊びはいいかげんにしろってとこを見せてやりましょうぞ!」 某バトル漫画十八巻で雑魚と相打ちになった時のあの男と同じセリフをかましやがった! そして最後、金銀パールプレゼントの鬼! 「長年鍛えた私のムエタイ、存分に味わいなさい!」 つーかこの世界にもあるのかよ、ムエタイ! ―――とにかく、この四人の役割を端的に表すならばこうである。ではスピードワゴンさん、お願いします。 , -──- 、 / \ / ∨ト、 こいつらはくせえッー! レ ノ レ ⌒ヽ カマセのにおいが ヽ-───i===i─-}ァ ノ プンプンするぜッ─────ッ!! 、` ー-===-゚---゚==‐ / 、`¨フ>; ニニゞ,;アニニY´; ) こんなカマセには出会ったことが _、;;)¨´,ニ=゚= " ,.ヘ=゚ く {ッリ ねえほどなァ────ッ i1(リ r; ドヽ K ヾ=、 に二ニヽ `|; ) 環境でカマセになっただと? _,ノ| i. {⌒゙ ^ヽ.{ i;; ヽ ちがうねッ!! _,ノ!i ヽ、 ヾ二ニソ , ;;; ;;冫= 、 _;(|.!. \ ‐っ /!;;; ;;/ 、 "\__ こいつらは生まれついてのカマセだッ! ト、\. ,ゝ、.二..イリ\ / ー1\ ニゝヽ_ ヽ `ニア ,. -┴‐‐ ー- l =ゞ=ソ」=ヽ ティス、デスピニス、ラリアー \ ニ=ト、.i___`ー-┴-、ノ . l __l ,ニト、くヽ l \ー ト __}/ト、゙ ー-‐| ,ニ|ゞ=ハ `¨´ー- 早えとこ ;ニ=ー ヾト、._  ̄ ノ| ヽ ニ._‐-ゞ= .ノ | カマセちまいな! \ ヽ  ̄ ̄ !  ̄ ̄ ―――つーわけで、二分後。 四人はティスたちにボコボコにされた。彼らは完膚なきまでにやられることにより、敵の強さを身を持って示してくれた のである。 「なっ何をするだぁーーーーーーッゆるさんッ!」 仲間を傷つけられ、怒りに燃えるアジャセだったが、微妙にセリフを間違っていた。 「ぴゅるるるるぅ!だが、奴らのあの力…!」 「ぐゎらりぐゎらり!決して侮れぬ…!」 冷や汗を流す一同。そして――― 「それじゃあ、雑魚を片したとこで、行くとするか―――野比のび太!あんたはあたいが相手してやるよ!」 ティスがのび太に向けて飛蹴りを放つ。咄嗟に迎え撃とうとしたのび太だったが、あるモノに目が釘付けになった。 彼女の服装は、ヒラヒラしたミニスカワンピースである。そんな格好で正面から飛蹴りを放てば――― 「うお、まぶしっ…ゲフッ!」 男の子のサガとして眩い物体(くまさんパンツ)に気を取られ、隙だらけで顔面に足裏を喰らった。 「はっ!そんなにあたいのパンツが魅力的だったかい?」 「うう…わ、我ながら面目ない…!」 本当になかった。 「のび太くん!…うわっ!」 助けに行こうとしたドラえもんだが、目の前を手刀が襲い、反射的に身をかわす。 「邪魔はさせません。野比のび太…彼のことも調べています。普段のダメっぷりとは裏腹に、土壇場で思いもよらない 底力を発揮するタイプ―――そういう手合いは、真っ先に消しておくべきですから」 デスピニスが手刀を振り下ろした態勢のまま、告げる。 「その間は、あなた方の相手は僕たちが務めましょう。残念ですがあなた方の助けがなければ、野比のび太が一対一で ティスに勝つことはまずありえませんから」 ラリアーもまた、冷酷な事実を語る。だがドラえもんは挫けずに言い返す。 「それなら―――さっさと君たち二人を倒して、のび太くんを助けにいくまでだ!」 そんなドラえもんの側に、風神と雷神、そしてアジャセが並び立つ。 「ぴゅるるるるぅ!ドラえもんとやら!」 「ぐゎらりぐゎらり!我らも助太刀いたそう!」 「こやつらの好きにさせるわけにはいかぬ!」 「そうですか―――では、まとめて相手をしてあげましょう!」 今、戦いの火蓋が切って落とされた―――! そして、のび太はというと――― 「う、うぐぐ…!」 ティスに羽交い絞めにされ、腕を捻り上げられていた。 「はん―――こんなあっさりあんたをぶっ潰せるとは思わなかったよ」 「く、くっそお…」 悔しそうに唸ってもどうにもならない。少女の細腕とは思えない力でのび太の身体は押さえ込まれていた。 「さて、野比のび太―――問題だよ。この状態から如何にして脱出するか?」 ティスはのび太の耳元で囁く。 「答え①ハンサムなのび太くんは突如反撃のアイデアが閃く。けどあんたハンサムじゃないね…。これは却下だ。 答え②仲間が来て助けてくれる。あんたが○をつけたいのはまあこれだろうけど、あんたの仲間はデスピニスとラリアー の相手で手一杯だから、これも却下。さっきデスピニスたちと戦いを始めた連中がこの数秒の間にここに都合よく現れて アメリカン・コミックヒーローのようにジャジャーンと登場して『待ってました!』と間一髪助けてくれるってわけには いかないよ。逆にあいつらも既に苦戦してるかもね」 「…くっ…!」 持ち前の他力本願精神により、答え②を痛切に願っていたのび太はその可能性が皆無であることを非常に論理的に説明 されて、グウの音も出なかった。 そして、残る答えは一つだけ――― 「最後に―――答え③助からない。現実は非情である―――ってね!」 そしてティスはのび太の腕を折ろうと、力を込めて――― 「…え?」 全く身体が動かせないことに気付いた。 「な…なんでさ!?」 自問しても答えは出ない―――だが、ティスの視界の隅。自分の影を見て、ティスはあることに気付いた。 影に、バラが刺さっている。まるで地面に縫い付けるかのように――― そしてどこからともなく声が響く。 <フフフフッ…いかがです?これぞ秘術<影縫い>…!> 「な…誰だ!こそこそ隠れてないで、出てきなよ!」 <フフフフッ…いいでしょう。私の美しき姿、お見せしましょう!> ティスとのび太の目の前で突如、どこからともなく現れたバラの花びらが舞い踊る。そして、それは次第に一人の男の 姿を為していった。 やがて現れた男に、のび太もティスも、一瞬にして目を釘付けにした。 「フフフフッ…ところでお嬢さん。先ほどの答え、四つ目が抜けていますよ」 その男は、一言で表すならばまさに<美>。頭部に二本の角を持つ異形でありながら、それ以外に言葉が見つからない。 緩やかにウェーブのかかった髪。切れ長の目。全てが完璧に整っている。 彼こそは、えんま王直属の配下の中でも別格の男。あの風神と雷神ですら、一対一では彼にはとても敵わないだろう。 「答え④―――強く賢く、そして―――美しき男が助けに来る!」 そう、まさしくアメリカン・コミックヒーローのようにジャジャーンと登場して『待ってました!』と間一髪のび太を助けてくれた その男は、まさに美の化身! 「私の名はあしゅら―――この世で最も美しき男、あしゅら!」 そして、全裸だった! 「「変態だーーーーーーーー!」」 のび太とティスが同時に叫ぶ。もはや敵も味方もなく、二人の心は一つとなった。 「む?この美しき私をつかまえて、変態とは失敬な!」 「やかましい!てめえ、なんで全裸なんだよ!?ちっきしょう、モロに見ちまったじゃないのさ…!」 「少しは隠そうとしてよ!」 二人から非難されても、男―――あしゅらは何処吹く風だった。 「これは異な事を…ちゃんと絹を身に付けているではありませんか」 そう言って首にかけた、ヒラヒラした細長い絹を指し示す。確かにそれによってギリギリやばい部分は隠れていたが、 それがなんだというのか。ちょっと動いたり、風が吹けば、まるで意味を成さない代物だ。 鬼族屈指の実力者、あしゅら。確かに彼は別格だった。主にダメな意味で。 「まあ、それはともかく、のび太さん…でしたか?今この私が助けてさしあげましょう」 「嫌だ!あんたに助けられるくらいなら、ぼくは死を選ぶ!」 「フフフフッ…遠慮なさらず!さあ、こっちへ!」 「やめろ!ぼくに触るな!やめてくれー!」 ―――十秒後、<やめてくれ>と十三回言ったところでのび太はティスの羽交い絞めからあしゅらの手によって助け 出された。だが精神に負った傷を考えれば、腕を折られていた方がマシだったかもしれない。 「汚された…変態に汚された…」 のび太はさめざめと泣きながら、泥水で口を拭っていた。それを見たあしゅらは怒りに燃えた。 「うぬぬぬっ…これは余程恐ろしい目に合わされたようですね…お嬢さん、許しませんよ!」 「てめえにだけはあたいをどうこう言う資格はねー!つーかてめえ、全く何の前振りも伏線もなく、いきなり出てきて 場を掻き乱してんじゃねー!」 「前振り?それならあったでしょう。前回に」 「あれのどこが前振りだよ!元野球選手がなぜかアメフト協会理事長になってるくらい唐突だよ!」 「フフフフッ…そういう各方面から批判を受けそうなセリフはほどほどにするとして―――そろそろ影縫いの術も効力 が切れる頃です。そろそろ戦闘開始といきましょうか?」 言われてティスは、自分を拘束する力が弱まっていることに気付いた。試しにちょっと気合を入れると、呆気なくバラ は粉々になり、身体に自由が戻る。 「はん…動けるようになりゃこっちのもんだ。あんたの自慢のお顔を、素敵に整形してやるよ」 腕をほぐしながら、ティスはじりじりとあしゅらに近づく。対してあしゅらは、妖艶な笑みを浮かべた。 「フフフフッ…昔の偉人は言っていました。<戦いは顔で決まる>と。あなたも中々美しい顔ではありますが――― 残念ながら、私の美しさには勝てない!」 ティスはそれには答えず、一気にあしゅらの元へ飛び掛った。隙だらけに見えるその姿に向けて、拳を繰り出す。 ―――だがそれはあしゅらの罠だった! 「むぐっ…!?」 ティスは再び動けなくされているのに気付いた。またもあの<影縫い>とかいう術か―――!?いや、違う。ティスの 身体には無数のバラの蔓が巻きついていたのだ。 「フフフフッ…バラを使わせたら私の右に出るものはいませんよ。これくらいは軽いものです」 「ち…ちくしょう!」 「精々暴れてください。あなたは私の強さを見せ付けるために攻撃してきたんですからね」 「悔しいっ…こんなバラさえなければっ…」 ビクビクッ!と身を震わせて呻くティス。 「よかったではないですか、バラのせいにできて!」 「んんんんんんんっ!」 「フフフフッ…他のお二人も呼んできなさい。まとめて倒してさしあげましょう!」 下卑た笑みを浮かべるあしゅら。ああ、このままティスはクリ○ゾンな展開でヤられてしまうのか!? 「いー加減にしなさい」 「ぐふっ!?」 あしゅらは背後からのび太の蹴りを喰らい、地面に顔面から突っ伏した。しかして流石というべきか、すぐさま立ち 上がってのび太に抗議する。 「ななな、何をなさりまするかっ!この美しき私に何たる無礼なっ!」 「いや…あんたの方が少女を手篭めにしようとする悪党に見えたから、つい…」 「何ですと!?侵略者を倒さんと華麗に戦う私をなんと心得ておるのです!」 「黙れ変態」 ピシャリと反論を遮った。 「とにもかくにも服を着ろ!どこぞの蝶々仮面だってそこまで突き抜けた格好はしてないよ!」 「服…ですと?」 あしゅらは眼尻を持ち上げた。 「フフフフッ…愚問ですね。この私のっ!」 ズバッ!とかっこよくポーズを決めるあしゅら! 「美しき肉体っ!」 更にポーズ! 「服など着て隠す方が美への冒涜っ!」 ババーーン!と後光が射すほどの勢いでポーズ! 「…………おんみょうだんをくらえー」 のび太はGUN鬼の銃を構え、陰陽弾を弾切れになるまで撃った。 「うおおっ!?」 思いっきり上体を仰け反らせて(俗にマトリックス避けという)それをかわすあしゅらだった。 「ままま、またしても何をなさりまするかっ!はっ!まさか私のあまりの美しさに嫉妬して…」 「いや…急激にあんたに対する殺意がMAXを越えたからつい…もういいから、とりあえずこの場はすっこんでてよ! このままあんたを戦わせてたらこのSSが有害指定図書になっちゃうよ!」 もはや手遅れな気もしたが、のび太は言わずにはおれなかった。あしゅらものび太の意を汲んだようで、それ以上の 反論はしなかった。 「フフフフッ…そこまで言われてはいたし方ありませんね。では、私は一先ず休ませていただくとしましょう…おっと、 先ほどの戦いで私の美しい身体が埃塗れになってしまった…海の水で清めるとしますか」 あしゅらは絹をも脱ぎ捨てて全裸になると、何故か突如出現した海へとその身を晒した。ちなみに陽光によって大事な 部分は隠されていたので映像化の際も安心だ。 「フフフフッ…美しい…!私は何と美しいのか…!」 「……」 どう見ても変態ですありがとうございました。 もうツッコむことすらままならない。あしゅらさん、あんたはここに留まるような男じゃない。悪いことは言わないから ギリシャにあるという聖域で蜥蜴座の白銀聖闘士にでもなってこい。そしてペガサスにやられてこい。 「つーか、バラ使いなら魚の人ネタでいくべきだろ…常識的に考えて…」 あと、星矢ネタはインキ…いや、銀杏丸さんにお任せするべきだ。 「それはともかくさあ、野比のび太…」 バラから開放されたティスが起き上がりながら、のび太に声をかけた。 「ここは一旦協力して、あの変態を真っ先に消し去るってのはどうよ?」 「…却下だけど、正直頷きたい気分だよ…」 「そうかい…ま、いいや。じゃあ続きといくかい?」 「やっぱそうなるか…ならぼくも、本気でいくよ!」 のび太は奇妙な構えを取る。そして、叫んだ。 「奥義―――<賢者の舞>!」 そして、どこからともなく聞こえてくる軽快な音楽――― ♪チャッチャラッチャ~チャッチャラッチャ~チャッチャラッチャ~チャ~チャ~ジャンジャンジャジャン(イントロ)♪ そんな軽快な音楽と共に、のび太は拳銃をくるくる回し、不可思議な動きを始めた。 参考動画 ttp //www.youtube.com/watch?v=rpCL092EPSA はたから見るととんでもなく間抜けな光景ではあったが、のび太の顔は真剣そのものだ。その迫力に押され、ティスは 手出し出来ずにただただ固唾を飲んでそれを見守るばかりだった。 そしてのび太はティスに向けて一気に間合いを詰める! 「ガッダイ!テツジョウ!」 何の意味があるのかよく分からない掛け声と共に、のび太は銃で直接ティスを殴り飛ばした! 「うああっ!」 吹っ飛ぶティス。そのまま地面に叩きつけられるかと思ったが、そうはならなかった。彼女は固い地面ではなく、 誰かの腕によって受け止められていた。 「ティス…大丈夫?」 「ティス!」 「さ…サンキュー、デスピニス。ラリアー」 そう、向こうでドラえもんや鬼の軍勢と戦っていたはずの二人だった。 「こっちはこっちで、結構てこずってね…ここは一旦退いた方がいい」 「少々、甘く見ていました…準備不足が悔やまれます」 二人の意見に、ティスも少しだけ逡巡し、すぐに頷いた。 「残念ながら、今回は撤退した方がよさそうだね―――こいつらを侮っちゃいけないってことはよく分かった」 「なんだと!?逃げる気か!?」 「待て!逃がすもんか!」 その声に振り向くと、ドラえもんたちがこちらに向かって駆けてくるところだった。そして三人を鬼の軍勢で取り囲む。 もはやティスたちは袋の鼠もいいところだったが、その顔には焦りはない。 「おやおや、こーんな可愛らしいガキンチョ三人によってたかってご苦労なこったね」 「どう言われてもいいが―――ここは諦めて投降しろ。命まで奪う気はない」 アジャセが呼びかけるが、三人は答えない。そして、ラリアーが懐から何かを取り出す。 「ドラえもん、それに野比のび太―――あなたたちならこれが何か分かるでしょう?」 「!あれは―――!」 「そう…<こけおどし手投げ弾>ですよ!」 言うが早いか、それを地面に投げつける。強烈な閃光に、一瞬視界が奪われた。 「しまった…!」 視界が戻ると、既にティスたちは包囲網から抜け出していた。こうなっては、もはや追いかけることは難しいだろう。 彼女らの身体能力自体が半端ではない上に、他にも未来の道具を持っている可能性がある。逃げの一手を打たれれば、 為す術はない。 「くそっ…待て!」 「待てと言われて待つ奴はいないってね…ま、こっちよりはむしろ、えんま様の方を心配しなよ。なんせあっちにゃあ <とんでもねーの>が行ってるからね」 えんま様?誰のことだろう。のび太は思ったが、今は聞けるような状況ではないようだ。 「じゃーね、みなさん。また近いうちに会いにくるよ」 「それまで、どうかお元気で―――」 「さようなら…」 それだけ言い残し、彼らは立ち去っていった―――。 「さて―――アジャセさん、でしたっけ?あいつらは逃がしちゃったけど、ひとまず落ち着いたところで話を聞いても いいですか?」 そう言ったドラえもんにアジャセは屈みこみつつ頷いた(普通に立ってると目線が全く合わないからである)。 「ああ、答えられることなら何でも話そう」 「じゃあ、あの―――あしゅらって人、なんなんですか?」 これはのび太である。彼にとってはあの変態が一番気になるところだった。 「あしゅらか?彼がどうかしたのか?」 「その…助けてもらって感謝はしてるんですが…あまりにも危なすぎるというか、なんというか…」 「はて。そんなに問題のある男ではないと思うが。何しろ私がほんの子供だった頃からああだった」 「…………」 嫌すぎる話だった。もうこの話題には触れない方がよさそうだ。 「のび太くん、それよりもっと聞くべきことがあるでしょ?アジャセさん、ぼくを見て<青き神獣>って言ってた でしょ?あれは、どういう意味なんです?」 「青き神獣か…青き珍獣だったらピッタリだったのにね」 のび太が混ぜっ返すと、アジャセもプッと吹き出した。どうやら彼もそう思っていたらしい。 「すまない、失礼をした―――実はだ」 憮然としたドラえもんに、アジャセは平謝りして説明を始める。この世界を支えるかぐや姫の事、彼女が数日前に なした予言のこと、その予言の通りに現れた敵、そしてのび太とドラえもん――― 「かぐや姫様に、かつて鬼退治をした桃太郎さんか…どうやらこの世界、例えていうなら御伽噺の世界ってとこだね」 「それっぽいね…とにかく、話の流れからしてぼくたちがその予言の戦士ってことか。それと、あの三人が言ってた えんま様って、誰のことなんですか?」 「えんま王―――我が父である鬼族の王バサラの右腕。簡単に言えば鬼族の中でも現在第二位の権力者だ。風神に雷神、 そしてあしゅらは彼の直属の部下でもある」 「へえ…すごい人っぽいけど、なんか<とんでもねーの>が相手してるみたいな話でしたよ。大丈夫なのかな…」 「問題はなかろう。あの方の強さは風神と雷神、そしてあしゅらが束になっても敵わぬほどだからな。そうそう勝てる 相手などいるはずが…」 「―――アジャセ王子!」 会話を遮って金切り声が響いた。見るとそこでは一人の鬼が盛大に息をついている。何かを伝えるため、大急ぎでやって きた―――そんな有様の彼に、アジャセは訝しげに返事を返す。 「どうした!何事だ!?」 「そ…それが…えんま様が…えんま様が!」 ドラえもん、のび太、そしてアジャセは一斉に<!>な顔をした。丁度彼の話をしていたところに、どう見ても不吉な 報せを持ってきたとしか思えない様子の伝令。 「とにかく、こちらへ!」 言われるがままにそちらへ向かうと、そこには人だかり(鬼だかり?)ができていた。 「ぴゅるるるるぅ!えんま様、しっかりなさってください!」 「ぐゎらりぐゎらり!えんま様が…ばかな…!」 「うぬぬぬっ…一体誰がこのようなことを…!」 中心にいるのは風神雷神、それにあしゅら。三人は一人の大きな鬼に寄り添い、悲痛な声を漏らしていた。 「ドラえもん、ひょっとして、この人が…」 「うん、多分そうだよ。それっぽい格好だもの」 その鬼は、一般的にイメージされる<閻魔大王>そっくりそのままな姿だった。本来ならば威厳に満ちているであろう 厳めしい顔つきが、今は苦痛に喘いで痛ましい限りだ。 「そんな…えんま様!しっかりなさってください!」 アジャセが駆け寄ると、えんまはゆっくりと目を開き、自嘲を漏らす。 「ア…アジャセ王子。も…申し訳…ない…」 「な、何を…一体何があったのですか!」 えんまは息も絶え絶えに語り出した。 「<アヤカシ>とかいう化物どもを倒したまではよかったのですが…その直後に…恐ろしいまでに…強い…男が…まるで 女子のように美しい姿をしていたが…その中身は、まさに剣神というほかない。手も足も、出ませんでした…軍は全滅し、 わしもこのザマです…奴に、傷一つ付けられず…!」 ごくり、とのび太は唾を飲み込んだ。鬼の大軍、さらには鬼族の序列第二位、凄まじい力を持つというこのえんまが、何も できずに敗れ去るほどの相手。想像するだけで恐ろしい話だ。えんまは話を続ける。 「名は…錆白兵(さびはくへい)と名乗っておりました…!」 「錆…白兵…!」 この戦いを続ければいずれ出会うであろうその強敵の名を、のび太たちは胸に刻み込んだ。できればそんなおっかない 相手と顔を合わせたくはないが、そうも言ってられないだろう。 「そして奴は…何故かやたらと<拙者にときめいてもらうでござる!>と言っておりました…」 「…………」 出会うのが、もっと嫌になった。そんなセリフをやたらとかますような奴が、どう考えてもまともな人格とは思えない。そして えんまは動かなくなった。どうやら気絶したらしい。 「と、とにかくこの人の怪我をどうにかしなくちゃ…<治療灯>!」 ドラえもんは電気スタンドのような道具を取り出し、それで気絶したえんまを照らし出した。 「個人差もあるけど…安静にしてればこれで二、三日で回復するはずです」 「かたじけない…しかし、大変なことになってきたようだ」 「ええ。できるだけ早く、対策を練りたいところですね」 アジャセは顔を俯かせたが、すぐにドラえもんとのび太に向き直った。 「ひとまずは私の父に―――バサラ王に会ってほしい。話はそれからだ」
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7ページ目 のび太ママ「そうですか。分かりました」ガチャ ドラえもん「誰から電話?」 のび太ママ「警察よ。パパが行方不明だって」 ドラえもん「のび太くんは?」 のび太ママ「のび太は家にいる。のび太が通報したんだって」 ドラえもん「自分で通報することにより容疑から逃げる気か?」 のび太ママ「わからないわ。とりあえず動かない方がいいわね」 ドラえもん「そうだね。」 プルルルル のび太ママ「はい、野比です」 のび太「ママ?僕だよのび太」 のび太ママ「のび太!?どうしてここが」 のび太「パパを食べたら何となく分かったんだ。パパの細胞が教えてくれた」 のび太ママ「そ、そんな」 のび太「今から行くね」ガチャ。プープー のび太ママ「くる!のび太がくる!」 ドラえもん「くそっ!逃げる?」 のび太ママ「えぇ!今すぐ!」 ドラえもん「いや、待てよ?あえてここにいよう!」 のび太ママ「え?」 ドラえもん「石ころぼうしを被っておけば大丈夫!」 のび太ママ「なるほど!あえてここにいることでのび太を撹乱できる!」 ドラえもん「早く被って!」 どんどんどん!! のび太「入るよー?」 次へ トップへ
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~9日27日~ 「はぁ・・・・はぁ・・・はぁ・・・!」 一人の少年が息を弾ませ颯爽と町内を駆け抜ける 赤の他人が見れば陸上でもしているかと思うだろう ……しかし、この少年のゴールは自分の家の2階だった 「ドォラえぼ~ん!だすけてぇ!」 部屋に入るなり鼻水と涙を噴水のように噴出する少年 「窓から見てたけどのび太くん、ずいぶん足が速くなったね」 その少年を「またか」というような目でみつめているのは猫型ロボット、ドラえもん 「で、今度はなんだい?ジャイアンに虐められた?しずかちゃんに嫌われた?それとも――」 「これだよこれ!」 そう言ってドラえもんに一つの本を押し付ける 「・・・そういうことか」 ドラえもんが目を付けたのはその本、『コロコロ』のポケモン最新情報というぺ―ジだった 「世の中は不受理だよ、こんなに純粋な子供に少しのご褒美も与えてくれないなんて――」 ……面倒なのでのび太の演説は割合しよう 「つまり、ポケモンダイアモンド&パールを買いたいけどお金がない、だから道具で何とかして欲しいと・・・」 「流石ドラえもん!話が分かる!」 さっきまでの涙が嘘のように笑顔になるのび太・・・本当に嘘かもしれない しかしドラえもんの言葉は厳しかった 「駄目」 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」 「ああもう、なんでまた泣き出すんだ!」 話は再びふりだしに戻っていた 「ドラえもん頼むよ~!一生のお願いだから!」 「あのねぇのび太くん、僕は君に欲しいものを買ってあげるために来たわけじゃないんだ」 至極真っ当な事を言うドラえもん しかしそんな理論は駄目人間代表ののび太には通じない 「だって、明日が発売日だよ?もしポケモンが買えなかったら僕は負け組みだ~!二―トまっしぐらだ~!」 「別にポケモン買えないくらいで・・・」 「いいや、これはとても重要だよドラえもん!」 もう呆れきっているドラえもんの言葉を遮りさらに言うのび太 「もしポケモンを買えなかったらみんなの話題に付いて行けなくなる、劣等感を感じた僕は学校を休みがちに――」 ――やはり面倒なので割合しよう 「あ~もういい、わかったわかった」 のび太の演説が10分を過ぎた頃、ついにドラえもんが根を上げた 「やったぁ!ありがとうドラえもんソフト代はいつか必ず・・・」 しかしその青狸の返答は意外なものだった 「のび太くん、みんなを連れてきなよ僕は準備をしてるから」 「えっ、どういう意味?」 しかしのび太が聞き返した時にはもうドラえもんは机の引き出しに入っていた。 30分後、のび太の部屋には4人の客がいた 「なんだよ急に呼び出して!これから野球に行くところだったのによ!」 そう言っている大柄な少年はジャイアン、典型的なガキ大将だ 「そうだぞ、のび太。面白くなかったらすぐ帰るからな!」 ジャイアンに便乗している彼はスネ夫、狐のような性格の持ち主だ 「のび太さん、ポケモンとか言ってたけど・・・一体何をするの?」 この紅一点のオニャノコはしずか、のび太の未来の婚約者だったりする 「あと1時間後塾があるんだけど・・・面白いことをやるって聞いたからさ」 そして端正な顔立ちのこの少年は出木杉、なぜか苗字でしか呼ばれない 「よし、全員揃ったね・・・じゃあ後はドラえもんを待つだけ――」 その言葉を待っていたかのようにドラえもんが引き出しから出てきた 「みんなお待たせ!いや、交渉に少し時間がかかって」 誰もドラえもんの話を聞いていない、なぜなら全員その青狸が持っているゲーム機のようなものに注目していたからだ 「ドラえもん、その機械は何だ?」 ジャイアンが興味津々の表情で聞く 「ふふふ・・・よくぞ聞いてくれました」 不適な笑みを浮かべるドラえもん 「なんとこれは・・・2130年発売のゲーム機、「WII360」なのだぁ!」 何かが混ざったようなゲーム名だがそこは気にしないでおこう 「すごい、未来のゲーム機なんて夢みたいだ!」 出木杉が感嘆の声を上げる 「ねぇドラえもん、そんなゲーム機買うお金どこにあったの?」 「のび太くん、僕はこう見えても人脈は広いんだ」 ……カッコイイことを言ってるように見えるが要は借りてきたという事だろう 「ドラえもん、それでどんなゲームをするんだい?」 スネオが聞く 「ああ、そういえば説明してなかったか・・・これだよ」 そういってドラえもんがみんなに見せたのは・・・ 「ポケモンじゃねぇか!」 そう、今この場にいる全員が一番欲しいゲーム、ポケモンダイヤモンド&パールだ 「やったぁ、ダイパだぁ!」 のび太が歓声を上げる 「驚くのはまだ早い・・・このゲーム機はそのソフトの世界に入って遊べるんだ」 ――沈黙 「そ、それって・・・本当にポケモンと旅ができるってこと?」 のび太が恐る恐る言う 「そういうことだね」 そのドラえもんの一言で全員がワッと騒ぎ出した 「すげぇぜ!」 「やった、流石ドラえもん!」 「本物のピカチュウを早く触りたいわ!」 「ゲームの世界に人が入れるなんて・・・未来の技術はすごいな」 「ドラえもん、早く行こうよ!」 「まぁ落ち着きなよ、ちょっと設定を確認するから・・・」 ドラえもんがルールを言っていく チャンピオンに誰かがなった時点で終了 ゲームの中での1日は現実世界の1秒 ゲーム内でした怪我は現実世界に帰れば治る 他プレイヤーといっしょに行動することは可能 「ルールはこのくらいで良いかな・・・それじゃ起動を――」 「ちょっと待った」 そう言ったのは出木杉だ 「ん?どうしたんだい出木杉」 「ゲームはフェアな条件でやるべきだろ?だからドラえもんのそれは卑怯だと思うんだ」 出木杉が指差したのは・・・四次元ポケットだ 「僕がポケットなんて使うわけ無いじゃ――」 「いや、あるね」 今度はスネ夫が遮る 「ドラえもんはともかくのび太が道具をせがむかもしれないじゃないか」 「確かに、それに鼠ポケモンが出てきたらドラえもんだって使うかもしれないぜ」 「この!ドラえもんはともかく僕が道具をせがむわけが・・・」 自分だけ弁解する所がなんとものび太らしい 「はぁ・・・もう分かったよ、みんなの言う事も分かったし」 結局はマジックセメントでポケットをくっつける、ということで解決した 「では、改めて・・・起動!」 こうして6人の旅が始まった ここはマサゴタウン うみにつながる すなのまち 「うおおおおおおおお!これがポケモンの世界か!」 「見て、あそこにいるのってムックルじゃないかしら!?」 「すごい!本物だ!本物だ!」 実際ポケモンの世界の人から見たら奇妙な発言だろう しかしそんな事も考えず一行は騒いでいた それを見て満足そうに微笑んでいるのはドラえもん (やっぱりこのゲームにして正解だったな・・・) 最初はゲームをのび太に無料でやらせるのは気が進まなかったがこれなら別だ。 旅をさせるのは教育上悪くないし、のび太の運動不足解消にもなる (それにみんなと協力することで道徳の心も身につくし目標を目指す競争心も・・・) のび太の本当の親はドラえもんなのかもしれない 「ドラえもん、一つ聞きたいんだけど」 騒いでいるジャイアン達の方から離れてきた出木杉が尋ねる 「なんだい出木杉?」 「いや、最初の町が何故マサゴタウンなのか聞きたかったんだ・・・ゲームはワカバタウンが最初だからね」 流石秀才、目の付け所が違う 「う~ん、このゲーム機はプレイヤーが遊びやすくする為に設定を少し変更したりするからね・・・だけどキャラとかは忠実だよ」 「成る程・・・ありがとう、ドラえもん」 納得したように言う出木杉 そのとき、少女の声が聞こえた 「ドラちゃ~ん!スネ夫さん達はもう研究所に行っちゃったわよ」 「ん、そういえばポケモンを貰わないとね・・・行こうか出木杉」 そう言ってしずかの方へ走り出したドラえもんと出木杉 しかし・・・この時ドラえもん一行はある過ちを犯していたことに気付かなかった ~ナナカマド研究所~ 「お、おいスネ夫。お前が話しかけろよ」 「い、いやここはジャイアンが第一声を・・・」 研究所の入り口でしどろもどろしているジャイアンとスネ夫 その理由は・・・研究所の奥の方で背を向けながらなにか作業をしている男だ 作業をしているだけなら良いのだが、その背中から発せられる恐ろしく重い空気に二人は縮こまっているのだ 「ジャ、ジャイアン、一旦出直そうよ。ドラえもんの所へ戻ろう」 「そ、そうだよな・・・あいつはこっちに気付いてないみたいだし」 そう言って出口の方向を向く二人・・・だが 「・・・勝手に入ってきて帰るのは失礼じゃないか?」 低く、重苦しい声が研究所に響いた 「くぁwせdrftgyふじこlp;」 「ママー!助けてええええええええええええええ!」 完全にパニッくってる二人を男は気にもとめず見ている 「・・・ポケモンが欲しいのか?」 男が静かに言う 「あ、いやまぁその・・・はい」 スネ夫が動揺しながらも答える 「・・・なら、さっさと言えば良いだろう・・・さぁ、ポケモンをあげよう」 「・・・へ?」 余りにもあっさりとした言葉に呆然とする二人 だが次第に彼らの顔に笑みがこぼれ始める 「や、やったぜ!遂に俺のポケモンが貰えるんだな!」 「やったねジャイアン!」 さっきの重い雰囲気も忘れて喜ぶ二人・・・と、ここで研究所に新たな来客が現れた 「失礼しま~す」 しずか、出木杉、ドラえもんだ 「・・・君たちもポケモンを貰いに来たのか?」 「はい、ナナカマド博士」 出木杉が礼儀正しく答える 「そうか5人か・・・困ったな、今この研究所には新人用ポケモンが3匹しかいないんだ」 その言葉に騒ぎ出すジャイアン達 ……だが一人だけは別の部分に反応していた 「ちょっと待ってください・・・5人?」 ナナカマドの言葉を繰り返すドラえもん そして・・・研究所をよく見渡してこう叫んだ 「の、ののののび太くんがいない!」 「みんな~!どこにいるんだよ~!ドラえも~ん!」 少年が草むらを掻き分けながら歩き続ける その少年というのは勿論・・・野比のび太だ 「ムックルをみんなで見てたはずなのに・・・さてはみんな迷子になったんだな」 そう愚痴をこぼしながらみんなを探すのび太 ……が、実際はマサゴタウンからどんどん離れていっていることを彼は知らない 「それにしても早くポケモンが欲しいなぁ・・・ジャイアンをバトルで打ち負かしてしずかちゃんに・・・フヒヒ」 どうみても不審人物だがそこには触れないでおこう。 しかし、しばらく歩いているうちに段々彼の暢気さも続かなくなってきた 「さ、流石に歩き続けるのも疲れたな・・・本当にみんなどこに行ったんだろう・・・」 息を切らしその場に座り込むのび太、彼の運動神経の無さはある意味才能だ 「もういっそここで誰かが来るのを待とうかな・・・」 そんな弱音を吐いた直後 ――爽やかな風がのび太の体を癒すように流れていった 「この風・・・」 自然の素晴らしさなんて考えたことのない彼でもこの風には人を惹き付ける力があると感じた 彼がゆっくりと風が吹いてきた場所を見ると古びた掲示板を見つけた 『この先、シンジ湖』 「・・・」 暫く悩むような表情を見せるのび太 が、やがてゆっくりと吸い寄せらるかのようにその掲示板の向こうへと歩き始めた・・・ 「綺麗だなぁ~!こんな湖初めてだ!」 賞賛の言葉を述べるのび太。 彼が見ているのはシンジ湖、シンオウ地方の3大湖として名高い湖だ。 「なんか不思議な湖だなぁ・・・この世界中の宝石をちりばめたような輝き・・・実にいい」 普段からは考えられない言葉を並べながら湖を覗き込む。 湖の輝きと爽やかな風、温かい日差しがのび太を包み込んでいく。 「うん・・・こんないい天気は・・・昼寝でもしたいな~・・・」 一応口では「したい」と言ってるが彼の体はもう完全に寝る体制に入っている。 「今日も1日晴天なり・・・むにゃむにゃ」 草むらで大の字になっていびきを掻き始めるのび太、もはや当初の目的を忘れている。 ――そう、彼はこの世界で草むらに入るという行為がどういう意味かすっかり忘れていたのだ。 「――!」 「な、なんだぁ!?」 不意に鳴り響いた甲高い声に思わず起き上がる。 まだ寝ぼけ眼ののび太が見たものは・・・ 「ム、ムックルだ・・・!」 そこにいたのはこの世界に来たときのび太達が飛んでいるのを見ていた椋鳥ポケモン、ムックル。 ただ少し違うのは・・・ムックルが目の前にいて群れで彼を威嚇していることだろう 「・・・助けてドラえも~ん!」 まさしくお約束。 一方、ナナカマド研究所では・・・ 「こんな所にいる場合じゃない!すぐにのび太くんを探さないと!」 「そうね・・・野生のポケモンに会ったら大変だわ」 のび太のことを心配して研究所を出ようとするドラえもんとしずか だが、それを快く思わないのが二人いた。 「おいおい!のび太なんて探してたらいつ旅に出られるんだよ!」 「そうだよ、どうせのび太の事だからその辺で昼寝でもしてるだけさ」 そう言っているのはジャイアンとスネ夫だ。 「二人とも、のび太くんだぞ!今頃間違いなく災難に巻き込まれてるに決まってる!」 ドラえもんが負けじと言い返す。 「んなこと言ったって――」 ……と、口論が激化する寸前、あの博士が口を開いた。 「私が口を挟む問題ではないが・・・ポケモンを持ってないのに友だちを探すのは危険だと思うぞ」 その重い声にジャイアンが出かかった声を飲み込む。 「・・・だ、だけどポケモンは3匹しかいないんじゃ・・・」 しずかが恐る恐る尋ねる。 「ポケモンはいる」 ナナカマドが静かに答える 「ただ新人用ポケモンは3匹までだ・・・誰がもらうかは相談して決めるんだな」 ――数分後、5人の手の中にはモンスターボールがあった 「こいつが俺のポケモンか・・・」 (ジャイアンに勝てそうに無いのは残念だが・・・まぁいいか) 「やったわ!私この子が一番欲しかったの!」 「良かったね、しずかちゃん」 「さぁみんな!早く手分けしてのび太くんを探そう!」 こうしてのび太以外は全員ポケモンを手に入れたのだった。 そして再び場面はシンジ湖に戻る 「うわあああああああああ!誰か助けてええええええええええ」 なにもかも透き通る湖の周りで鳥と戯れる少年・・・と言えば聞こえはいいが現実は違う。 半べそ掻いた少年が敵意丸出しの鳥の群れに襲われるという何とも情けない状況だった。 「くそ・・・こんな時にポケモンを持ってれば・・・ん?」 不意にのび太が走りながらも何かを閃いたような表情を見せた (そうだ・・・確かゲームではナナなんたらのバックからポケモンを手に入れるんだ) とことん低い記憶力を奮い立たせながら走り続ける。 (バックが落ちているのは確か湖で・・・ん?湖?) その瞬間、彼の記憶が一気に蘇った 「そうだ、そうだよ!この湖、シンジ湖にナナカマド博士のバックが落ちてるんだ!」 そういって興奮しながら自分の足元を見るのび太。 「・・・なんで何もないんだよおおおおおおおおおおおおお!」 現実のあまりの理不尽さにその場でへたり込むのび太。 だが、そんな彼の目の前には・・・ 「あははは・・・君たち何の用だい?」 散々のび太に逃げられてイライラしているムックルの群れだった 「・・・はぁ・・・逃げないと・・・」 なんとか震える足を奮い立たせ逃げようとする・・・が 「に、逃げ道が・・・」 のび太がへたり込んでいる隙にムックル達がのび太を囲んでいたのだ そして背後はシンジ湖・・・まさに絶対絶命の状況だ。 (ゲームの世界でなんでこんなひどい目にあわなきゃいけないんだろう・・・) ムックル達が徐々に囲いを縮めていく (こんなことなら大人しくDSが安くなるのを待てば良かった・・・) ――群れの中の1羽がのび太に向かって飛び掛かる (・・・ジャイアンのパンチほど痛くありませんように!) ――その瞬間、彼は自分がムックルに殺されたのではないかと思った 何も見えない、見えるのは眩い紫の光だけ・・・ だがどこか暖かなその光はのび太にやすらぎを与えてくれた (これが天国なら悪くないな・・・) そんな事を漠然と考えていたその時、光は少しずつ薄れていった。 「・・・ん?ここは?」 まるで寝起きのように辺りをキョロキョロ見渡すのび太 最初に見たときと何も変わらない、綺麗なシンジ湖だ 「・・・あ、あれ?そういえばムックルはどこだ?」 自分がさっきまで危機的状況だったことを思い出し慌てるのび太。 だがその慌てっぷりに答えるかのようにムックル達が高音を出しながら上空を飛翔する 「どうやら行ったみたいだ・・・それにしてもあの光は何だ――」 突然のび太が言葉を止めた。 しばらくの沈黙・・・そして 「・・・君は何?」 そう言ったのび太が見ているのは・・・シンジ湖の中心に浮かんでいるピンク色の生き物だった ~219番道路~『マサゴの浜』 マサゴタウンの特徴とも言われるこの浜辺、海の先には珍しいポケモンが生息しているらしい。 「ジャイアン、もうここにはのび太もいないし他の場所を探そうよ」 「いいや、まだだ!この俺様の勘がここにレアアイテムがあると告げているぜ!」 何も無い静かな砂浜を一人で探索しているジャイアン。 そんな滑稽な光景をスネ夫はイライラした表情で見ていた。 (くそっ、ジャイアンの馬鹿さ加減はここでも同じか) この浜辺は現時点でどう考えてもただの通過点、スネ夫はそう確信していた。 分かりやすく転がっていたのは毒消し一つ、貴重な道具がこんな所に隠されているとは思えない (おまけにトレーナーさえ一人もいやしない・・・みんながのび太を探してる隙にレベル上げしようと思ったのに!) 自分の計画が潰された事に思わず舌打ちをするスネ夫。 だが―― 「ん?スネ夫なんか言ったか?」 ジャイアンが砂浜を漁るのを止めてスネ夫の方を振り返る。 「な、なんにも言ってないよジャイアン!そ、それよりあっちの方が怪しくないかな?」 とっさに遠くにある岩陰を指差す。 ジャイアンがしばらくその指先を訝しげに凝視する。 (ま、まさか適当に言ったのがばれたんじゃ・・・) だがその心配は杞憂に終わる 「成る程、確かに怪しいな・・・流石、俺様の子分だ!」 そう言ってジャイアンは岩のほうへ猛然と走り出したのだ。 「・・・・・・ふぅ」 その姿が小さくなってきた時、スネ夫が小さくため息をつく (あぶないあぶない、ここで一番重要な計画を台無しにする所だった) そう、序盤でのセコいLv上げなんてどうでもいいのだ 「勝つのは僕だ・・・見てろナエトル、僕が馬鹿の扱い方を見せてやるよ」 モンスターボールを握り締めながら呟く彼の眼には卑屈な闘志が浮かんでいた。 ~201番道路~ 「のび太く~ん!いるなら返事をしろ~!いなくても返事しろ~!」 ドラえもんの独特なだみ声が草むらに響く 「そんな遠くには行っていないと思うけどポケモンも持ってないしな・・・」 元々はのび太の頼みだったとは言え、このゲームを提案したのは自分だ。 今頃ポケモンにボコボコにされているかもしれない、と思うとドラえもんの胸に罪悪感が押し寄せる。 (早く見つけないと・・・待ってろよのび太くん!) と、ドラえもんが走り出そうとしたその時―― 「わっ、何だこいつは!」 突如ドラえもんの目の前に立ち塞がったのは前歯が特徴的なポケモン「ビッパ」だ。 円らな瞳で青狸を興味深げに見つめている 「野生のポケモンか・・・こういう時はこれだ!」 そう言ってドラえもんが投げたのはナナカマドから貰ったモンスターボールだ。 そのボールから出てきたのは・・・ 「ラプラス?」 ピンク色の体をしたラプラスのようなポケモン、『カラナクシ』だった。 「こいつ、ラプラスの進化前とかかな・・・。だけどラプラスは青色だし・・・」 目の前のカラナクシに色々な思考をめぐらすドラえもん。 だが、今はそんな事を考えている時間は無い。 「えっと・・・ひとまず君ができる技をあのビッパに使ってくれない?」 目の前のポケモンに命令するドラえもん。 だが、動かない 「ちょ、ちょっと!動いてくれよ!」 慌てて命令し直すがカラナクシは全く動じない。 と、そんなやりとりをしている内にビッパが遂に動き出した。 「まずい!おい、動くんだ!頼むから!」 助走を付けたビッパがカラナクシに飛び掛る―― ドラえもんは一瞬何が起こったのか理解できなかった 「な、何でビッパが・・・」 何故か飛び掛ってきたはずのビッパが逆方向に吹き飛ばされて地面に叩き付けらダウンしているのだ。 そしてカラナクシが自慢げにドラえもんの方を振り向く 「・・・ひょっとして君がやったの?」 恐る恐る聞くドラえもんにカラナクシが首を縦に振る。 「すごいじゃないか!どうやったか知らないけどすごい!」 『カウンター』を使っただけなのだかそんな事も知らずドラえもんはカラナクシを褒め称えている ――と、そこへ一人の少女が近づいてきた 「ドラちゃん、一体何してるの?」 しずかだ。 「あ、しずかちゃん。実はさっきビッパと戦ってて・・・それはどうしたの?」 ドラえもんが目を付けたのはしずかがも持っている小型の機械だ。 「ポケモン図鑑、ナナカマド博士から貰ったのよ!だけどドラちゃんったら直ぐに研究所を出て行くから・・・」 そう、ドラえもんは博士からボールを受け取るなり話も聞かず飛び出して行ったのだ どうやら図鑑を貰ってないのはドラえもん、そしてのび太だけらしい。 「そうだったのか・・・そうだ、しずかちゃん。ちょっと図鑑貸してくれないかな?」 カラナクシ タイプ・水 みずべに せいそくする。 せいそくちの かんきょうに あわせて からだの かたちが へんかした。 「カラナクシって言うのか・・・これから宜しく、カラナクシ!」 ドラえもんの声に応えるようにカラナクシが鳴き声を出す。 「良かったわね、ドラちゃん。可愛いポケモンが貰え――きゃっ!」 不意にしずかが悲鳴を上げる。 突然、しずかの前にピンク色の影が飛び出してきたのだ。 「野生のポケモンか・・・カラナクシ、もう一回頼むよ!」 「ちょっと待って!ドラちゃん、このポケモン少し普通のポケモンと違うと思わない?」 しずかに言われて改めてドラえもんはそのポケモンをじっくり見た。 ピンク色の頭に薄紫色の体・・・頭に付いている紅の水晶のような物体 そして何よりその小柄な体から威厳のような物をドラえもんは感じた 「確かになんか妙なポケモンだね」 「それにね、この草むらにはムックルとビッパしか出てこないって確かに書いてあったわ!」 しずかが意外と発売前情報を知っているのはともかく本当にこのポケモンは只のポケモンでは無いようだ。 だが、当の本人は子供のように純真な目でしずかと青狸を観察している。 「一体どうすれば・・・そうだ!」 ドラえもんが秘密道具を出すような口調でエムリットの前に突きつけたのは・・・ポケモン図鑑だ。 (これでポケモンの正体が分かるぞ・・・) だが、次の瞬間。ドラえもんはこのポケモン図鑑が不良品では無いかと疑った エムリット タイプ・エスパー かなしみの くるしさと よろこびの とうとさを ひとびとに おしえた。 かんじょうのかみ と よばれている。 「感情の神かなるほど・・・・・・って神だって!?」 「ド、ドラちゃん、『神』って事はこのポケモン、ひょっとして伝説のポケモン?」 それから暫くドラえもんは頭をガンガン両手で殴りつけていた 「僕の馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿、伝説のポケモンが野生で出てくるなんて有り得るか、設定も碌にできないロボなんて・・・」 「ドラちゃん落ち着いて!ね?」 自分を責めるドラえもんと必死でそれを宥めているしずか。 そしてその二人をクスクス笑いながら浮遊しているエムリットというおかしな光景が完成していた。 「ったくもう、笑わないでくれよ・・・」 エムリットを恨めしそうに見るドラえもん。 その時、少年の弱弱しい声が草むらに響いた 「はぁ・・はぁ・・お~い!どこ行ったんだよ~!」 と、その声に反応するようにエムリットがドラえもん達から離れていった。 「見て、ドラちゃん!」 しずかの指の先では小柄な少年とその影に飛び込んでいくエムリットがいた。 その少年は走り疲れたらしく直ぐその場にへたり込み、その周りをエムリットが楽しそうに旋回している。 「しずかちゃん・・・僕は目の機能も駄目になったボンコツなのかな」 「違うわ、ドラちゃん・・・確かにあれは・・・」 やがて、その少年が二人の方を何気なく見た。 少年は目を見開き、そして大声で言った。 「ドラえも~ん!しずかちゃあ~ん!一体どこ行ってたんだよ~!」 涙をボロボロこぼしながらこっちに向かって来る「伝説ポケモンの使い手」を二人は呆然と迎えることになった。 次へ
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難易度表/むずかしい/ドラえもん音頭 4じゃなかったの? - 2011-01-23 14 18 13 そのドラえもん温度じゃない。 - 2011-01-23 14 18 37 1にしては無ズすぎー - 2011-01-23 14 18 56
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221 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日: 2007/06/24(日) 21 57 10.76 ID O7t2ezgTO ナチスの介入、そしてカーズ ジョセフ達にカーズ達に居場所がバレていることを申告した。どうせ見つかるのならやれというジョセフの鶴の一声で、こちらからカーズ達が潜むスイスまで遠征することにした。リングを取った意味が無い そのスイスで自爆したはずのシュトロハイムと再開する。サイボーグとして生き返ったらしいが、正直生き返ら無くても良かった気がする。 223 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日: 2007/06/24(日) 22 00 05.47 ID O7t2ezgTO ナチスに与えられた部屋で休んでいると、マシンガンのような轟音が下の部屋から聞こえてきた! 外を見ると機械化したシュトロハイムとカーズが戦っている 血が、まるでかき氷にかけられたいちごシロップのように雪を染めた カーズは最初劣勢だったものの、大方の予想通り反撃をし始まった。ドラえもんはその光景をソーダを飲みながら眺めることにした。 ドラえもん「ま、そう簡単にはいかないよなぁ…カーズ」 ジョセフ「お前には渡さん、カーズッ!」 カーズ「赤石はッ!絶対に手に入れるッ!」 いつの間にか、白色の雪の上を滑る赤石を追いかける、ジョセフとカーズのかけっこが始まっていた ドラえもん「残念だがジョセフ、今回も無駄な汗ご苦労だッ! 『とりよせバック』ッ!!」 225 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日: 2007/06/24(日) 22 01 19.38 ID O7t2ezgTO シーザー「ジョジョがカーズと共に谷底にッ!」 リサリサ「えぇッ!?」 ロギンス「早く行くぞ!」 ジョジョを救うために四人は血相を変えて走り出した。そう、四人。ドラえもんは―動かない ドラえもん「フン、あのビチクソのためにこのドラが走るのは由々しき事態よ、 だ~が、殺されても困る。ここはどこでもドアだ!」 ドラえもんはドアを開いた。 シーザー「氷を繋いで命綱にするなんて、お前がよく思いつきそうなくだらねぇアイディアだぜ」 ジョセフ「そのくだらねぇアイディアに、お前も到達出来たじゃねえか」 そして、どうやら間一髪で赤石を守りきることが出来たようだ。 【決戦】へ
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『ドラえもんのび太の携帯獣冒険記』 第一章 ♯プロローグ 「博士、しっかりしてください!」 家が燃え、辺り一面が黒い煙が立ち込める街中では、 少し赤みがかかった髪の少女と、片足を負傷した老人が何かから必死に逃げていた。 「うぐぐ……。オリーよ私はもう駄目だ。 傷口からポケモンの毒が染みこんできている……。おまえだけでも行くんだ」 老人の言葉にオリーと呼ばれる少女は目を見開き驚いた。 「駄目です、私には博士を置いていけません!……まだ間に合います、ラボに着けば薬だって……」 「いいから行くんだ!」 老人はオリーの言葉を遮り、オリーを突き飛ばし、よろめきながらも立ち上がった。 「お前には使命がある、この世界いや、星を救う者を見つけてくるのだ」 「でも、私はっ……」 オリーが戸惑っていると、逃げてきた道から黒い服を纏った男が二人迫ってきた。 二人の男の傍らには得体の知れない生物が獲物を殺したくてウズウズしている。 「行け!私の死を無駄にするな!」 オリーは一瞬戸惑ったが、老人に背を向け、ラボの方へ全力で走っていった。 オリーの耳には老人の断末魔がはっきりと聞こえた。オリーは振り向かず懸命に走り続けた。 ラボに着いたオリーは机の上から幾つかの機械と赤と白のカラーリングのボールを手にした。 そして転送装置と書かれた機械の中に入り、行き先を入力した。 転送装置は高速で回転を始め、光の粒子となって消えた。 画面にはこう書かれていた。『地球』と。 ちょうどそのころ、昼寝をしていたのび太が目を覚ました。 『ドラえもんのび太の携帯獣冒険記』 第一章 ♯第一話 「来訪者」 のび太は目を覚ますとニンテンドーDSの電源を点けた。 「今日こそ最後のバッジを手に入れるぞお!」 のび太は今、ポケットモンスターに夢中になっている。 なにせ猛勉強し、テストで78点を取り勝ち取った品だからだ。夢中にならないはずはない。 のび太がジム戦に夢中になっているとドラえもんがおやつを運んできた。 「のび太君、君はまたゲームしているのか」 ドラえもんは溜め息を吐いたがそれ以上は言わなかった。ドラえもんが一番のび太の勉強する姿を見ていたからだ。 ドラえもんがおやつのドラ焼きを口に入れようとした瞬間、 突然本棚の辺りの空間がゆがみ始めた。 のび太もそれに気づき、慌ててドラえもんにしがみついた。 「ドドドドドドドド、ドラえもん!」 「な、何なんだ一体?」 二人が怯えていると、歪みから一人の少女が飛び出してきた。 バランスを崩して前のめりに倒れこんだ。 「いたた……。あれ、ここは?」 少女が顔を上げた。目がパッチリしていてとても可愛らしい。 のび太は少しドキッとしてしまった。 ドラえもんは恐る恐る少女に近づいた。 「あの……君は一体どちら様で?」 「わ、私ですか?失礼しました、私はオリーと言います。空間を超え、地球まで来ました」 オリーは自己紹介を終えるとドラえもんに握手を求めてきた。ドラえもんはそれに応じる。 「ところでオリーさん、あなたは何でこんなところに? それに空間を越えてきたとか?」 オリーは自分の使命を思い出し、慌ててモニターのような機械を出した。 「まずはこれを見て欲しいんです。」 オリーが出したモニターの映像には荒れ果てた街が映し出されていた。 「これは私の星アルセイオよ、ここにはポケモンと呼ばれる生き物が住んでいて……」 「ぽ、ポケモンだってえ!」 オリーの説明を遮りのび太がすっとんきょうな声を上げる。 「ポケモンを知ってるの?君?」 オリーがのび太に尋ねる。のび太は頭を縦に振り、 オリーにDSの画面に映っているポケモンを見せた。 「レントラー……!この世界にもポケモンは存在するの?」 「違うよ、ポケモンはゲームの中だけのもの。でもオニーちゃんの星には 本物のポケモンが住んでるの?」 のび太はオリーの名前を間違えた。オリーはやさしく笑って話を続けた。 「オリーよ、ええそうよ。私の星にはポケモンが人間以上の数が住んでいた。 私たち人間は彼等と助け合って、 仲良く暮らしていたわ……。けど、ある日突然、この星の生態系が崩れたの。 火山活動は停止、海の水位が減り、天候も悪化したの。 それは全て後から分かったことだけど、ある秘密組織がポケモン界の『神』と呼ばれる者の逆 鱗に触れた挙句、その力を手に入れてこの星を自分の物にしようと動きはじめたのよ」 「そして君はここに逃げてきたわけか」 ドラえもんの言葉にオリーは頷いた。そして、ドラえもんとのび太の前に土下座をした。 「お願いします、私たちの星を取り戻すため力を貸して欲しいの!」 ドラえもんは弱った顔をしてのび太を見た。 のび太は本物のポケモンが存在すると聞いて興奮しているようだ。 「行こうよ!ドラえもん、今までだってこんなこと乗り越えてきたじゃないか。」 のび太の言葉にドラえもんは不本意ながらも頷いた。 「オリーさん、できるだけのことは手伝ってあげます。僕、ドラえもんです。この眼鏡をかけたのはのび太といいます」 オリーは涙ぐんでドラえもんとのび太の手を握った。 「ありがとうございます!それではアルセイオの安全な場所に……」 「ちょっと待って、オニーちゃん、助っ人を呼んでくるね」 のび太はそう言うと電話をしに走り出した。 『ドラえもんのび太の携帯獣冒険記』 第一章 ♯第二話 「集合」 のび太はまず、ポケモンに詳しい、というよりゲームで強い、 ジャイアンとスネ夫に電話をした。 ポケモンの世界へ行くという名目で誘ったら二人ともあっさり了承した。 しかし、のび太はオリーだけでは華がないと思ってしずかにも電話をした。 『はい、源です』 「もしもし、のび太ですけど……あ、しずちゃん?あのねこれからポケモンの世界に 皆で行こうと思ってるんだけど……」 『ポケモンってあの、ゲームのポケモン?……またドラちゃんの道具?」 「違うんだよ、今回はねえ、本当に生きてるポケモンが住んでる星に行くんだよ!」 『……うん、わかった。今行くから待っててね?』 しずかの誘いも成功したのび太は、鼻歌を歌いながら階段を上がった。 しばらくすると、ジャイアン、スネ夫、しずかが家に着いた。のび太は三人を急かして 自分の部屋に向かわせた。 「おう、ドラえもん!ポケモンの世界に行けるんだろうな!」 ジャイアンが荒っぽくドラえもんに訊く。 「そうだよ、でもねこれは遊びじゃあ無いんだ」 「どーいうこと?」 スネ夫が驚いてドラえもんに尋ねる。ドラえもんに代わってオリーが事情を説明した。 「私はオリー、ポケモンの住んでいる星、アルセイオから来ました。 今、アルセイオは謎の組織に乗っ取られそうになっています、 私はこの危機をなんとかするため一番近くて同じ人間が住んでいる 地球に助けを呼びに逃げてきたの。 そこで、偶然であった。ドラえもんさんとのび太君にアルセイオを救って欲しいと頼んだの」 「つまり、君たち三人にもお手伝いをしてもらおうとしたんだ」 オリーとドラえもんの説明を受けた三人は一気にテンションが下がった。 「あ、あれれ?皆どうしちゃったのさ?」 三人の顔色が変わったことに気づいたのび太は少し焦りだした。 ジャイアンはのび太を睨みつけた。 「おい、どういうことだよ!ポケモンに会えると思って楽しみにしてたのにまた冒険かよ!」 「そうだそうだ!もうあんなめんどくさい目に遭いたくないよ!」 ジャイアンとスネ夫がのび太に詰め寄る。 「で、でもさ、本物のポケモンに会えるんだよ?楽しいじゃない?」 「それとこれとは違うんだよ!」 「落ち着くんだ三人とも」 ジャイアンがのび太に殴りかかろうとしたところをドラえもんが止めた。 「のび太君の言い方はたしかにいい加減だったかもしれない。 でも、のび太君は君たち親友といっしょに冒険して、オリーさんを助けたかったんだよ」 「……そうなの、のび太さん?」 しずかとの問いにのび太は頷いた。ジャイアンはそんなのび太の気持ちに気づき、拳を引っ込めた。 「お前がそう思ってんだったら……手伝ってやろうじゃん」 ジャイアンは照れくさそうに言った。のび太の顔はパッと明るくなった。 「ほんとかい、ジャイアン!しずちゃんもスネ夫も手伝ってくれるかい?」 しずかは少し迷ったが、笑顔で頷いた。スネ夫も渋々手伝うことにした。 「ようし、じゃあポケモン世界に出発だぁ!」 「ちょっと待ってのび太君」 何も考えず出発をしようとするのび太をドラえもんが止める。 「このままアルセイオに出発してもやられてしまうかも知れないだろ、 だから、アルセイオに異変が起こる前の時間から出発しようと思うんだ」 のび太は説明の意味が分からないようだ。 「のび太さん、つまりね、今、アルセイオは大変なことになってるの、 だからこのままアルセイオに向かったら、 その巻き添えになって助けるどころじゃなくなるってわけよ」 しずかの説明にのび太はようやく事態を把握できた。 のび太が分かったところで、オリーは口を開いた。 「アルセイオに異変が起こったのはこの世界で言うと1ヶ月前。 ドラえもんさんのタイムマシンで行くなら、戦いの準備期間も合わせて5ヶ月位過去にさかのぼってからアルセイオに行ったほうが良いわ」 「おーし!早速行こうじゃん!」 ジャイアンの合図で6人はタイムマシンに乗り込み5ヶ月前の、 のび太の部屋を目指した。 5ヶ月前ののび太はいきなり現れた6人に驚いていた。 6人はそんな過去のび太を無視して作業を始めた。 「私の空間を越えた道具でアルセイオに行くわ」 オリーはそう言うとバッグから大きな真珠のような物を取り出した。 「これは『白玉(しらたま)』と言って空間移動の力があるの」 白玉を見たスネ夫はあっと声を出した。 「僕、それ知ってるよ、パルキアの能力を上げるやつさ!」 「パルキア?とにかく、これで空間を越えるわ……。準備はいい?」 のび太達は無言で頷いた。彼らにはそれぞれ決意の表情が浮かんでいる。 「では行きます!」 オリーが叫ぶと白玉は光を放った。6人はそれに包まれ消えてしまった。 その様子を過去のび太はポカンとした表情で見ていた。 『ドラえもんのび太の携帯獣冒険記』 第一章 ♯第三話「新世界」 「う……うん?ここは?」 のび太が目を覚ました。のび太はベッドに寝かされていた。 辺りを見回すとオリーを除く4人もベッドで寝ていた。 「ここはどこなんだろう?」 のび太はもう一度あたりを見回した。周りには機械がたくさんあった。 その中には見覚えのあるボールがある。 のび太はベッドから降りて、そのボールを手に取った。 「モ、モンスターボールだあ!」 のび太は小さな声で喜んだ。そして誰も見てないことを確認して そのボールをこっそりとポケットに入れた。 そのとき、白衣を着た老人とオリーが二人、歩いてきた。ボ ロボロの服を着たほうのオリーがのび太に気づいて手を振ってきた。 「のび太くーん、調子はどう?」 「は、はい大丈夫です」 オリー達はドラえもん達を起こした。皆眠そうな顔をしている 「ここはヨモギタウンのポケモン研究所よ、紹介するわ、この白衣を着た人は ゼンマイ博士、そしてこっちのオリーは5ヶ月前のアルセイオのオリーよ」 オリーは5人にゼンマイと過去オリーを紹介した。 「未来から来たオリーからは事情は聞いておるよ、さあこっちに」 5人はゼンマイに大きなモニターのある部屋まで案内された。 5人はそれぞれ近くにあった椅子に腰掛けた。ゼンマイはリモコンのボタンを押し、 モニターの電源を入れた。 モニターには地図が映し出され、地図のある山に赤い印が打たれた。 「この地図は今我々が住んでいる『リュウス地方』の地図じゃ、 君達には未来から来たオリーと共に『地龍の巣窟』に行って欲しい」 「地龍?」 スネ夫がなにやら考えている。 「そう、この巣窟には伝説のポケモンが眠っているといわれておる。 どうやら未来の火山の異変にはここが関係しておるらしい」 ゼンマイは再びボタンを押した。すると『地龍の巣窟』への道が赤くポイントされた。 「この道順に進めば、戦力増加、悪天候等を含め、遅くても4週間以内には 巣窟に到着するじゃろう」 のび太は新たな冒険を目前に緊張してきた。ゼンマイは続けた。 「わしはドラえもん君と話があるから、 その間に君達にはパートナーとなるポケモンを渡そう」 「いよっしゃー!待ってました!」 ジャイアンが勢いよく椅子から立ち上がる。 「慌てないで、さあこっちですよ」 過去オリーが別の部屋に案内をした。ドラえもんはゼンマイと未来オリーとともに モニター室に残った。 のび太達が着いたのはモンスターボールが所狭しと並んだ部屋だった。 「ここにあるのは私達が研究してきたポケモン達です、 進化前のポケモンしかありませんが、 好きなポケモンを六匹まで連れて行ってあげてください」 過去オリーが言い終わると4人は早速パートナーを選び始めた。 のび太はしずかと一緒にポケモンを選ぶことにした。 「六匹まで、って言ったけど、私ははじめてだから一匹にしておくわ」 「ぼ、僕もそうしようと思ってたんだ!」 本当は持てるだけ持って行こうと思っていたのび太だが、しずかに合わせることにした。 のび太がポケモンを選んでいると、あるポケモンと目が合った。 のび太がゲームでも最初に選んだヒコザルだ。 ヒコザルがじーっとこっちを見てくるので、のび太はなんとなくヒコザルを気に入った。 「ようし、僕はヒコザルに決めた!」 「あら、可愛いじゃない!私はピチューにしたわ」 のび太としずかはポケモンを見せ合った。そのすぐ側でジャイアンとスネ夫は まだ選んでいる。 ジャイアンはポケモンを連れて行けるだけ連れて行くようで、 既に彼の手には4個のモンスターボールがあった。 「あ~これでもない、これでもない! 何処にいるんだエレキッド!」 ジャイアンは悪態をつきながらエレキッドを探している。 その隣でスネ夫は呆れた顔をしている。 「ジャイアン、なにもそこまで連れてかなくてもいいじゃない、 ゲームとは違って世話が大変だと思うよ」 スネ夫は彼なりに親切にアドバイスをした。スネ夫の言葉にジャイアンは手を止めた。 「それもそうだな、よし俺はポチエナにするぜ、大体ムクと同じように育てりゃ大丈夫だろ」 「それが良いよジャイアン、僕はニャルマーにするよ」 こうして4人のパートナーが決まった。 「みんなパートナーが決まったわね、さ、モニター室に向かいましょう」 過去オリーと共に4人はモニター室に戻った。 モニター室ではドラえもんとゼンマイと未来オリーが待っていた。 ドラえもんはどこか浮かない顔をしている。 「どうしたの、ドラえもん?」 のび太が心配そうに問う、ドラえもんは口を開いた。 「あのね、この世界ではどうやら次元の干渉があって、四次元ポケットが使えないんだ」 「そんなあ」 のび太が情けない声を出す。 「四次元ポケットについては私が研究し、使えるように使用と思う。 ひみつ道具とやらが使えない代わりと言っちゃなんだが、君たちにこれを渡そう」 ゼンマイはそう言うと、ドラえもんを合わせた五人に箱を渡した。中には、高そうな靴、携帯電話のようなもの、腕時計のようなもの、 それにゲームの主人公が着るような服が入っていた。 「その靴はランニングシューズ、普段より速いスピードで走れるものだ。 そして電話機能があるポケギア、必要なときに使うとよい。もうひとつはポケッチ、見てのとおり時計としての機能はもちろん 他にも様々な便利な機能があるものだ」 「そしてその服には防水、耐熱、保温効果があるの、よかったら着てね」 ゼンマイと未来オリーが説明をした。 「さ、出発準備は整ったな!この星の未来は君達にかかっている!頼んだぞ!」 のび太達は頷き、未来オリーと共に研究所を出た。 こうして辛く厳しく、長いようで短い5ヶ月間の冒険が始まった。 次へ